ボンドガール（Bond Girl）とは、007シリーズの映画、小説、ゲームソフトに登場する女性キャラクターの総称。
概要[]
多くの場合、観客の気を引くようなグラマラスな女優が起用され、作中の役どころとしてはボンドの敵役のガールフレンドや敵国の女性スパイなど、ボンドと対立する立場からプレイボーイのボンドの手練にかかって寝返るパターンが多い。他には、MI6から派遣されたボンドの助手や同一の敵を追う別の諜報機関の女性エージェントでボンドに手を貸したりボンドを出し抜いたりしながら最後はボンドとよろしくやる仲になる、或いはボンドと闘って死亡する悪役というものである。
シリーズの初期は女性を性的対象と捉えたり、ボンドに使い捨てにされるような設定で女性蔑視との声もあったが、女性が社会進出する時代の流れ（第17作以降、上司のM部長も女性になった）と共に、自立して闘うボンドガール像が創られるようになった。
1990年代までは大半が国際的には無名の女優が起用され、007作品出演後は伸び悩むのがジンクスとなっていた。その一方、近年ではソフィー・マルソーやハル・ベリー、ミシェル・ヨーなど大物女優も積極的に出演している。
歴代ボンドガール[]
イオン・プロ作品[]
| 作品名 (公開年) | 役名 | 女優 |
|---|---|---|
| 007 ドクター・ノオ (1962) | ハニーチャイル（ハニー）・ライダー | スイスの旗 ウルスラ・アンドレス |
| シルビア・トレンチ |  ユーニス・ゲイソン
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| ミス・タロー | ゼナ・マーシャル
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| 007 ロシアより愛をこめて (1963) | タチアナ・ロマノヴァ | イタリアの旗 ダニエラ・ビアンキ |
| シルビア・トレンチ | ユーニス・ゲイソン[1]
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| ヴィーダ | アリジャ・ガー
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| ゾラ | ジャマイカの旗 マルティーヌ・ベズウィック | |
| 007 ゴールドフィンガー (1964) | プッシー・ガロア | オナー・ブラックマン
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| ジル・マスタートン | シャーリー・イートン
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| ティリー・マスターソン | タニア・マレット
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| ディンク |  マーガレット・ノーラン
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| 007 サンダーボール作戦 (1965) | ドミニク（ドミノ）・ドゥルヴァル |  クローディーヌ・オージェ
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| フィオーナ・ヴォルペ | イタリアの旗 ルチアナ・パルッツィ | |
| ポーラ・キャプラン | ジャマイカの旗 マルティーヌ・ベズウィック[2] | |
| パトリシア・フィアリング | モリー・ピーターズ
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| 007は二度死ぬ (1967) | アキ |  若林映子
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| キッシー鈴木 | 浜美枝
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| リン | 中華民国の旗 ツァイ・チン[3] | |
| ヘルガ・ブラント | ドイツの旗 カリン・ドール | |
| 女王陛下の007 (1969) | トレイシー（テレサ）・ディ・ヴィンチェンゾ | ダイアナ・リグ
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| ルビー・バートレット | アンジェラ・スコーラー
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| 007 ダイヤモンドは永遠に (1971) | ティファニー・ケイス | ジル・セント・ジョン
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| プレンティ・オトゥール | ラナ・ウッド
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| マリー | ドゥニーズ・ペリエ
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| 007 死ぬのは奴らだ (1973) | ソリテア | ジェーン・シーモア
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| ロージー・カルヴァー | グロリア・ヘンドリー
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| ミス・カルゾー | マリデン・スミス
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| 007 黄金銃を持つ男 (1974) | メアリー・グッドナイト | スウェーデンの旗 ブリット・エクランド |
| アンドレア・アンダース | スウェーデンの旗 モード・アダムス | |
| チューミー | フランソワーズ・テリー | |
| 007 私を愛したスパイ (1977) | アーニャ・アマソーヴァ（エージェントXXX） | バーバラ・バック
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| ナオミ | キャロライン・マンロー
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| フェリカ | オルガ・ビセラ | |
| 007 ムーンレイカー (1979) | Dr.ホリー・グッドヘッド | ロイス・チャイルズ
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| コリン・デュフォー | コリンヌ・クレリー
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| マニュエラ | エミリー・ボルトン
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| 007 ユア・アイズ・オンリー (1981) | メリナ・ハヴロック | キャロル・ブーケ
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| ビビ・ダール | リン＝ホリー・ジョンソン
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| リスル伯爵夫人 | オーストラリアの旗 カサンドラ・ハリス | |
| 007 オクトパシー (1983) | オクトパシー | スウェーデンの旗 モード・アダムス[4] |
| マグダ | スウェーデンの旗 クリスティナ・ウェイボーン | |
| ビアンカ | ティナ・ハドソン | |
| 007 美しき獲物たち (1985) | ステイシー・サットン | タニア・ロバーツ
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| メイデイ | ジャマイカの旗 グレイス・ジョーンズ | |
| キンバレー・ジョーンズ | メアリー・スタヴィン | |
| ポーラ・イワノワ | フィオナ・フラートン
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| 007 リビング・デイライツ (1987) | カーラ・ミロヴィ | マリアム・ダボ
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| リンダ | ケル・タイラー | |
| 007 消されたライセンス (1989) | パム・ブーヴィエ | キャリー・ローウェル
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| ルペ・ラモーラ | タリサ・ソト
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| 007 ゴールデンアイ (1995) | ナターリャ・シモノーヴァ | ポーランドの旗 イザベラ・スコルプコ |
| ゼニア・オナトップ | オランダの旗 ファムケ・ヤンセン | |
| キャロリーヌ | セレナ・ゴードン
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| 007 トゥモロー・ネバー・ダイ (1997) | ウェイ・リン | マレーシアの旗 ミシェール・ヨー |
| パリス・カーヴァー | テリー・ハッチャー
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| インガ・バーグストーム | セシル・トムセン | |
| 007 ワールド・イズ・ノット・イナフ (1999) | エレクトラ・キング | ソフィー・マルソー
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| Dr.クリスマス・ジョーンズ | デニス・リチャーズ
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| モリー・ワームフラッシュ | セレナ・スコット・トーマス
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| 007 ダイ・アナザー・デイ (2002) | ジンクス | ハル・ベリー
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| ミランダ・フロスト | ロザムンド・パイク
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| ピースル・ファウンテイン・オブ・デザイヤー | レイチェル・グラント
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| 007 カジノ・ロワイヤル (2006) | ヴェスパー・リンド | エヴァ・グリーン
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| ソランジュ | イタリアの旗 カテリーナ・ムリーノ | |
| 007 慰めの報酬 (2008) | カミーユ | ウクライナの旗 オルガ・キュリレンコ |
| ストロベリー・フィールズ | ジェマ・アータートン
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番外編[]
| 作品名 (公開年) | 役名 | 女優 |
|---|---|---|
| カジノ・ロワイヤル (1954) テレビ版 | ヴァレリー・マティス | メキシコの旗 リンダ・クリスチャン |
| 007 カジノロワイヤル (1967) | ヴェスパー・リンド | スイスの旗 ウルスラ・アンドレス |
| マタ・ボンド | ジョアンナ・ペティット
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| "The Detainer" | イスラエルの旗 ダリア・ラヴィ | |
| ミミ | デボラ・カー
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| ミス・マネペニー | バーバラ・ブーシェ
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| ミス・グッドシング | ジャクリーン・ビセット
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| ネバーセイ・ネバーアゲイン (1983) | ドミノ・ペタッチ | キム・ベイシンガー
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| ファティマ・ブラッシュ | ニカラグアの旗 バーバラ・カレラ |
女優ギャラリー[]
ジェームズ・ボンドが好むボンドガール[]
学術誌 "Sex Roles" に掲載された調査によると、映画『007シリーズ』の第1作から第20作までに登場する女性キャラクター195人を調べたところ、98人がジェームズ・ボンドと「性的接触」を持ち、46人が「強い」接触、52人がキスなどの「マイルドな」接触のみだった。分析により、以下の結果が明らかにされた[5][6]。
- 平均年齢は推定で26歳。
- 四分の三が白人、アジア系8%、黒人7%。アラブ人とアメリカン・インディアン（原文に従う）は一握りであった。
- 性的関係を持った相手は、そうでなかった相手より、若くスリムで魅力的であり、眼鏡をかけていない傾向がある。
- 髪の色は黒髪40%、ブラウン19%、赤毛9%に対しブロンドは27%で、ダーク・ヘアーの方が親密になり易い。
- ロング・ヘアーは18%、ショート・ヘアーは22%だったが、ロング・ヘアーの方がより性的関係を持つに到る傾向がある。
- ベッド・インした女性の90%以上が、平均以上に魅力的で可愛らしい。
- アメリカン・アクセントで話す女性は全体の四分の一に過ぎないが、ヨーロピアン・アクセントの女性よりも性交渉を持つに到り易い。
- 武器を使う女性の方が、そうでない女性より性的接触を持ち易い。2人が性的接触の前に、2人がセックス中に、10人が後にボンドを殺そうとした。
また、最近の傾向として、髪がより短くなり、相手を選ばなくなっている。女性の大役の数は増えているが、ステレオ・タイプに固定されてきている、なども指摘された。この調査は、クリーブランド州立大学の、キンバリー・ノイエンドルフ教授の主導で行われた。
脚注[]
関連項目[]
外部リンク[]
- The Best of the Bond Girls タイム（英語）
- Bond Girls Gallery ロサンゼルス・タイムズ（英語）
- Bond Girls! ニューヨーク・ポスト（英語）
- Bond Girls Radio Times（英語）
- Bond Girls Mirror.co.uk（英語）
- The Bond Girls boston.com（英語）
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